白内障手術

弁護士 高柳 馨

 「手術をすると、見えなくて良いしわやシミまでよく見えるようになる」
手術をした多くの人からこんな夢のようなことを言われ、昨年の6月30日に左眼、7月10日に右眼の白内障の手術を受けました。
私は、中学2年生頃から眼鏡をかけるようになり、老眼になってからは、遠近両用眼鏡となり、ここ数年は、遠近両用眼鏡でも見えづらく、書類を読むときは眼鏡の上から更に老眼鏡をかけていました。
しかし、最近は、二重の眼鏡でも見えにくくなったので、眼科で有名な事務所近くの新川橋病院で検査を受けたところ、立派な白内障との診断を受け、手術をした次第です。

手術は、眼の水晶体を取り出し、代わりに人工レンズを入れるというもので、その人工レンズは、昔は、単焦点レンズだけでしたが、今は、多焦点レンズも入れられるということでした。単焦点レンズは、1カ所に焦点が合うレンズで、近くに焦点が合うようにすると、遠くは見えづらく、遠くに焦点が合うようにすると、近くは見えづらく、いずれにしても手術後も眼鏡が必要とのことでした。
眼鏡が必要なままでは、夢の実現とはいきませんので、値段は高いですが、多焦点レンズを入れることとし、ファインビジョンレンズというレンズを入れました。その手術も15分程度で、点眼麻酔をしますが、特に痛みはなく、手術の翌日には眼帯をはずし、1~2ヶ月は、数種類の目薬を差す必要がありますが、その後は、目薬も不要になりました。

それで、どうなったかと言いますと、まず、眼鏡は不要になりました。何十年も眼鏡をかけ続けてきましたので、当初はとまどいましたが、現在は慣れました。
ただし、人相が大分変わりましたので、「だて眼鏡」をかけようかとも思いましたが、今更容姿を気にする年でもないので、やめました。
人工レンズには紫外線防止機能も付いていますので、眼を保護する眼鏡も不要です。
妻からは、目が腫れぼったくなったと言われましたが、私はもともとそういう人相なので、手術によってそうなったわけではありません。
今までは眼鏡をかけていたので、腫れぼったい目が目立たなかっただけです。
また、見えなくて良いしわやシミまでよく見えるようになったかというと、そこまでは見えません。
手術後、視力が安定してから検査をしましたが、近くも遠くも視力1.0前後であり、2.0にはなりませんでした。
仮に、本当に見えなくて良いしわやシミまで見えるとすると、手術後、家庭争議も起きかねず、この程度の見え方でちょうど良かったと思います。

ということで、私の場合、白内障の手術をして良かったというのが感想です。
手術をするかどうか迷っている方の参考になれば幸いです。