菊池の独り言

個別の記事

憲法の改正 2005.10.11

先日の衆議院議員選挙で自民党が圧勝したため,にわかに憲法改正論議が現実味を帯びてきました。憲法96条1項によれば,憲法の改正は各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し,国民投票で国民の承認を経ることとなっています。そして,国民の承認は国民投票で過半数の賛成が必要とされています。

ところが,これだけでは実際にどのように国民投票をするのかがわかりません。例えば,誰が投票権を持つのか,20歳以上だけでよいのか,それとも将来の日本を決めるのだから18歳以上でも良いのではないのか,刑務所に入っている人は投票権があるのかないのか,また,改正案に対して一括投票するのか,それとも条項案ごとに賛成反対の票を分けて入れられるのか,などなど決まっていないことがたくさんあります。

今まで日本の憲法が改正されるということはあまり現実的でなかったため,国民投票をどのように行うのかについては議論がなされてきませんでした。また,日本の憲法自体が硬性憲法と言って改正しにくい規定になっていたことも,国民投票法案が議論されてこなかった一つの理由だと思います。

日本の憲法の特徴の一つは改正しにくい,すなわち硬性憲法であるということでした。アメリカのように割と頻繁に憲法が変わる国がありますが,日本の憲法は「これがいいんだ。だからそう簡単に変えてはいけない。」という思想が背後にあるため,硬性憲法になっているのです。

しかし,国会議員の3分の2以上が賛成し,国民の過半数が賛成すれば改正できるのですから,憲法自体,国民の意思が改正だというのなら改正しても良いということにはなっているのです。

ただし,憲法はもともと硬性憲法である,すなわち「あまり頻繁に変えるもんじゃないよ。」という思想の下に作られているのですから,国民投票法もその思想に則って作らなければならないと思います。
そうだとすれば,一括投票ではなく,条項ごとに票を分けて入れられるようにすべきでしょう。その方が民意も反映すると思います。9条の改正とプライバシー権を規定するかどうか,について一括投票で民意を問うというのは乱暴だろうと思います。

どのような人に投票権を与えるのか,については硬性憲法とはあまりリンクする議論ではないと思います。個人的にはなるべく多くの人に投票権を与えた方が民意を反映するのではないかと思っています。

posted by 菊池 博愛 | | Comment (0)

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