菊池の独り言
個別の記事
弁護士の勝訴率 2005.7.21
弁護士仲間で話していると時々「私は裁判で負けたことがない。」と言っている人がいます。この話だけを聞くとものすごい凄腕なのかと思いがちですが,これには裏があります。
実は民事の裁判は判決に至らず和解で終わることも多いのです。裁判が進むにつれ,「負けそうだ。」という感触を持った場合に和解を試みるいうこともあります。和解は負けではなく,引き分けのようなものですから「負けたことがない」という発言につながるのです。もちろん和解は双方の合意がなくてはできませんから,和解ができずに判決になり敗訴になるということもあります。
私は弁護士になってまだ4年目ですが,結構敗訴判決をもらっています。自分の腕の未熟さもあるとは思いますが,どうも初めから無理な裁判をしていることがあるようにも思います。
依頼者からの相談を聞いているとこれは裁判をしても無理だということがあります。そのような場合,「このような裁判は無理だからやめなさい。」と言って断る場合もあります。しかし,100%無理というわけではない場合,依頼者と相談の上チャレンジすることもあります。依頼者の方が「無理はわかっているけどやらないと気が済まない」ということもあります。このような場合にはやや無理気味でも裁判をするのですが,チャレンジした結果,「やっぱり負けちゃいました。」ということになることが私の場合多いみたいです。一方,「私は裁判で負けたことがない。」と言う弁護士はおそらくこのようなチャレンジはしないのでしょう。
「負け戦はしない」タイプの弁護士がいいのか,「負け戦でもする」タイプの弁護士がいいのかは難しいところだと思います。
依頼者は弁護士に対しお金を支払って良い結果を求めるわけですが,どうしても負けるときは負けると思います。弁護士としての腕を磨くことも当然ですが,負けた場合にも依頼者から「一生懸命やっていただいてありがとうございました。」と言われるような弁護士になりたいと思っています。
posted by 菊池 博愛 | この記事へのリンク | Comment (0)
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